私のような万年筆を趣味に集めるほどの者が、現在は、パソコンを使う事が大半となっている事には、半ば驚きのようなモノを感じます。しかし、いくらワードを使って文字を書くことに慣れきったとしましても、ときおり、永く久しい人に手紙を書くときには、手元に所有しております万年筆を取り出して、想いをたくさん詰めながら、文字を書き進めてまいります。
一字一句の中に、相手の顔や仕草が浮かんだ状態が記録されていくようなモノですから、当然その思いが相手方に、ブレなく伝わっていく事になります。そういった意味で、万年筆と言う文字書き手段は、とてつもなく感情移入していく事に大いに貢献していると思います。不思議と、万年筆書きの最中には、意味深な心が過ぎってくるのです。